2019年2月23日土曜日

ぽかぽか陽気な2月

陽気に誘われて、
車を駆って小さな漁村へ

車をロックして一歩踏み出すと、
日向ぼっこのおっちゃんが、
「何しに来たがや⁉」


「写真を撮りに来たんじゃけんど、モデルになってくれる人はおらんろうか?」
「おるかや、此処らあで一番若いちゅうたらうちの女房よ。六十五じゃ。」


空き家が目立つ。若い人は見えない。

自転車のご老人は、この坂に掛かる前に転倒しそうに、
運良く転びはしなかった。眼の前で転ばれるとオレも困るぜよ。


「兄さん、何処から来たがぜよ?」
被写体としてタヌキがいるところを教えてくれたおばあさん。
タヌキ?
ホントに動物のタヌキがいた。


出会った人、65歳以上の約6名と1匹のタヌキ。




2019年2月6日水曜日

吾輩は猫である

この店は、CAN'S HUTTE

この店は、CAN'S HUTTE
峠の小さなコーヒーショップ


吾輩は猫である
この店の番犬、いや番猫である。
親をも知らず、さすらいの暗く長い時を経て
この店の主人に拾われて現職を得た。


名前?
呼ばれることもたまにはあるが、ややこしすぎて
覚えてられない。主人に尋ねてみてくれねえか。


おいしいコーヒーと
美味しい手作りケーキ
掛け値無し、ホントにうまいよ
近くに来たらぜひ一度は寄ってみて
癖になるよ、きっと


俺は根っからの寒がりで、温かい女性の膝が
大好きなんだ・・・

吾輩は猫である
最近ちまたでは、吾輩そっくりの黒猫が指名手配されているらしい。
迷惑な話である。オレではない、俺は今の生活を捨てたくないな。



2019年2月5日火曜日

一人旅

昨年末、先代より懇意にして頂いている老人夫婦を
久しぶりに手土産(法に触れるようなものではない)持参で訪ねて行った。

写真と文(フィクション)は、別物です。
まだ午後7時前というのに、玄関には鍵が下りていた。
テレビの音だけが複雑に周囲に漏れている。
おそらく在宅はまちがいない。

縁側の一条の光が招いてくれた。
「こんばんは!」大声で怒鳴ってみた。反応なし。
テレビの複雑な半端ない大音量にかき消されてとてもじゃないが
家の中まで人の声では届くまい。

ええいや、と障子を開けた。
2台のテレビがそれぞれ別の番組を大音量で映じていた。
老夫婦は、すでに炬燵にて深い眠りの中にあった。

手土産を置いてそっと引き返した。
賀状には、「ありがとう」が添えられていた。

写真は、晴後雨一人旅