昨年末、先代より懇意にして頂いている老人夫婦を
久しぶりに手土産(法に触れるようなものではない)持参で訪ねて行った。
写真と文(フィクション)は、別物です。
まだ午後7時前というのに、玄関には鍵が下りていた。
テレビの音だけが複雑に周囲に漏れている。
おそらく在宅はまちがいない。
縁側の一条の光が招いてくれた。
「こんばんは!」大声で怒鳴ってみた。反応なし。
テレビの複雑な半端ない大音量にかき消されてとてもじゃないが
家の中まで人の声では届くまい。
ええいや、と障子を開けた。
2台のテレビがそれぞれ別の番組を大音量で映じていた。
老夫婦は、すでに炬燵にて深い眠りの中にあった。
手土産を置いてそっと引き返した。
賀状には、「ありがとう」が添えられていた。
写真は、晴後雨一人旅
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