2012年2月20日月曜日

つれない海

2月12日、佐田岬半島。
よく晴れた。
青い空と太陽の光に誘われて、海へ、

半島の中央辺りで、標識『足成』を見た。
もちろん此処がどんな所か予備知識などない。
八卦よと、行ってみることにした。
途中、この道を選んだことを後悔しながら、狭い道路を、傍目にはなんとも心細い運転で、
しかし、意外と本人は自信たっぷりで海に向かって走って行った。
集落で少年にあった。
”父親は、大きな船を持っており沖で漁をしている、
自分も将来は、漁師になる。”らしい。
しばらく、付き合ってくれた。正午の合図で帰って行った。
一見温かそうな日差しだが、この日は風が強くて非常に寒かった。 
家は、およそ30軒くらいだが、空き家が目立って寂しい。

後で聞いたのだが、此処はマニアにはよく知られた釣りの穴場なんだそうな。
船着き場に付き座って盛んに竿を振る老人がいた。
近寄ったら先手を打たれた、「兄さん、釣り情報かよ?」
正直に、「素人の写真気違い」であることを告げる。
『素人』に、いささかがっかり感が見て取れたが、
この爺さん、取材にはすっかり慣れていそうで、
釣り上げる度にポーズを決めてくれる。
情報誌に、3回載ったことを自慢げに話してくれた。

瞬く間に、5〜6匹釣り上げた。
あげくに、「今日は、釣れん。普段の半分」言うことがにくい。 
釣り情報の爺さんが、潮が悪いので『今日は釣れん』
と教えてくれた場所を覗いてみた。
「以前は、この堤防でヤリイカがよう穫れた。」(爺さん)
街路灯のようなものがあったから、とのこと。

情報通り、一匹も上がらん・・・
「代わりに、アオリイカが穫れるようになった。」

結局、堤防では”潮のせい”でまったく釣れなかった。情報通り。
「どうぜよ、吊れよらんろうがよ?」
爺さんは、話も、竿も快調そのものだった。

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